融資が断られてしまう理由
筆者は金融機関で多くの融資案件に携わってきました。外回りの営業を担っていたので融資を増やすことがミッションでした。その為、融資できるものは何とかやりたいと考えていました。一方で、止む無く断る案件も沢山ありました。今回は、金融機関が融資を断る際「実際どのような理由があるのか」紹介します。
ご覧頂ければ分かるように、財務内容以外の理由も多いのが実態です。金融機関が「気にするポイント」を知っておくと、事前に対応等ができる部分もありますので参考にして下さい。
<金融機関が融資を断る代表的な理由>
- 財務内容の問題
赤字、債務超過や資金繰りがひっ迫している中、信用保証協会の保証も付けられない - 申込金額が過大
・現状の財務内容に大きな問題はないが、過大投資などで財務面が今後大きく悪化する可能性がある
・申込金額の根拠が説明できない - 資金使途が不適切
不動産の転売資金や株式購入資金等、融資の対象として相応しくないと金融機関が考えている
※金融機関によって様々 - 申込金融機関が融資する妥当性がない
融資残高と預金残高を比較した時に、他の金融機関とのバランスが悪い - 金融機関にとって取引するメリットが少ない
・融資によって得られる金利収入が少ない
・融資以外の取引が見込めない - 決算書等の信ぴょう性に疑念がある
現預金や借入金の残高等主要な勘定科目に整合性がない等 - 信用情報
延滞や倒産歴等の信用に関する情報
《 森川 泰裕 / 中小企業診断士 》