補助金申請を機に自社の事業計画を考える
「新規ビジネスチャレンジ補助事業」の申請受付が2024年8月28日から開始となります。この支援制度は、新市場への参入や新商品・新サービスの開発等に取り組む区内の中小企業者等に対し、必要な費用の一部を補助するとともに、事業計画の策定・実行を伴走支援する制度です。
補助金初挑戦の事業者の方にも取組みやすい事業だと思います。
理由のひとつとして、パソコン購入費や店舗の内外装の改修など補助対象経費が幅広く、利用しやすい補助金となっております。
さらには、事業者が策定・実行する事業計画について、経験豊富な専門家が伴走支援する点も見逃せません。事業者自ら事業計画書を作成することは、自社のビジネスを俯瞰的に見つめ、形にする良い機会となります。中小零細事業者は、日々の業務に忙殺され、今後の事業展開を考える時間がどうしても後回しになりがちです。ひいては、今後のビジネスの方向性を見失うことにもなりかねません。
従来からの「勘・経験・気合」は必要ですが、せっかくの取組みが失敗しては元も子もありません。専門家から客観的な視点でアドバイスが受けられることは重要です。
大企業・中堅企業と比べ、資金力が潤沢ではない小規模事業者にとって、補助金制度を上手く活用しながら事業の拡大を推進していくことは、有効な選択肢のひとつです。補助金獲得を通じ、事業の持続的発展に不可欠な事業計画策定及び、事業推進方法についてのノウハウが蓄積できる、またとないチャンスと考えることができます。
また、「新規ビジネスチャレンジ補助事業」への取り組みを機に、小規模持続化補助金やものづくり補助金等、より補助額が大きい事業の採択に向けステップアップしていくのも良いと思います。
《 早川 昌宏/ 中小企業診断士 》