令和7年度から新たに始まる中小企業支援

令和7年度がスタートします。新年度も中小企業・小規模事業者向けの新たな支援策が実施される予定です。
その中の2つの施策についてご紹介いたします。

◎中小企業新事業進出補助金

 令和3年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で厳しい経営環境が続く中、思い切った事業の再構築に意欲を持つ中小企業を支援する目的で始まったのが、「事業再構築補助金」でした。13回にわたって公募が行われ、令和7年3月26日をもって第13回の公募が締め切られましたが、今回が最後の公募となるようです。この事業再構築補助金の“後継者”の位置づけとして生まれたのが、「中小企業新事業進出補助金」です。

企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦を行う中小企業に対し、既存の事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資等を支援するというものです。個人事業主の方も対象です。3月27日現在、公募開始時期はまだ発表されていませんが、新年度が始まってからそう遅くない時期に開始される可能性はあります。

◎中小企業成長加速化補助金

売上高100億円を目指す中小企業を支援する補助金です。具体的には、中小企業が飛躍的成長を遂げるために、自ら、「売上高100億円」という野心的な目標を掲げ、実現に向けた大胆な投資を支援するものです。したがって、補助の対象となる企業は、売上高が10憶円以上100億円未満である必要があり、投資額1億円以上の事業を対象としています。

第1回目の公募のスケジュールは既に発表されており、5月8日に申請受付を開始し、6月9日が締め切りとなっています。また、1次審査を通過した事業者は、2次審査として外部有識者へのプレゼンテーション審査(経営者が出席・対話形式)が実施されます。

《 前田 通孝 / 中小企業診断士 》