残業代のお話

実は、払わなくてよい残業代があります。

例えば、1日7時間という所定労働時間の会社において、労基法上の法定労働時間である8時間に達するまでの1時間を残業させた場合、その1時間分の残業代は支払わなくてもよい、というものです。

これは、賃金の割増をしなくてよいということではなく、1時間分の通常の賃金を追加で支払わなくてよいということなのです。

月給制であることが条件ですが、例えば休日の多い5月と休日の少ない7月では50時間ほどの労働時間の差があるにもかかわらず給与額は同じという不合理があることから、裁判例では、法定労働時間に達するまでの残業代は月給に含めることを労使で合意することは有効である、としています。

ただし、今までにこれらの残業代を支払っている会社には当てはまりません。

労働条件の不利益変更は高いハードルがありますし、そもそも、法律がそうなっているからという理由によって労働条件を引き下げることはNGなのです。

《 馬場 一成 / 特定社会保険労務士 》