新たな取り組み 成功への道のり(5)顧客からファンへ 

新しいサービスを始めるとき、まずは既存客にご案内をしたはずです。その際に、無反応だったお客様、いまいちの反応だったお客様もいれば、二つ返事で「喜んで買います!」と言っていただいたお客様もいたと思います。同じサービス案内をしたのに、お客様によって反応が違うのはなぜでしょうか?

これは既存のお客様が、「顧客」であったか、「ファン」であったか、の違いです。

「顧客」は、立地がいい、コスパがいい、といったサービスを選んで来てくださっていたお客様です。少しでもサービスがいいお店があればそちらに行ってしまう、というのはファンとは言えません。つまり、顧客に新しいサービスを紹介しても、よほど欲している内容でない限り、あまり興味を示さない傾向になります。

一方で、「ファン」であるお客様は、あなたの紹介するものにはなんでも興味を示し、飛びついてくるはずです。(もちろん好みや金銭面などの制約もありますが)

新規客の獲得ももちろん重要ですが、昨今の不安定な環境においては、ファンになっていただくための取り組みこそが、安定的な経営をもたらすのではないかと感じています。

私自身も振り返ってみると、サービスを選んでいただいた顧客は多いものの、ファンと呼べるお客様は少ないと気が付きました。ファンづくりに意識を向けていきたいと考えています。

《 眞本 崇之 / 中小企業診断士 》