(企業型・個人型)確定拠出年金制度について
確定拠出年金制度には、企業型と個人型の二種類があります。
企業型確定拠出年金は、主に企業の退職金制度として導入されており、企業が毎月拠出金を拠出し、従業員が運用をする仕組みになっています。拠出金の金額はそれぞれの企業での規約で決められており、ほとんどは従業員の等級や勤続年数で金額が決まります。
個人型確定拠出年金は、iDeCo(イデコ)という愛称で呼ばれており、個人で加入し、拠出金は法律で決められた範囲の中で、自分で金額を設定し、毎月拠出して運用する仕組みとなっています。
企業型は会社が、個人型は個人が拠出金を拠出するということ以外は、仕組みはほとんど同じなので、退職や転職した際には、企業型と個人型で資金を移動することも可能となっています。
確定拠出年金に加入するメリットとしては、税制優遇があるということ。掛け金は所得控除の対象となっており、給付を受ける際には退職所得控除として扱われることがメリットとなっています。
逆にデメリットとしては、掛け金の受け取りは原則60歳以降と決められているので、60歳になる前に途中で預けた掛け金を引き出したいとしても、引き出すことはできないというところがデメリットとなります。
2022年に確定拠出年金に関する法改正があり、加入可能年齢の引き上げがなされ、また、企業型と個人型を併用しやすい制度となりました。老後資金の自助努力としてはとても良い制度となっていますので、この機会に退職金制度の一つとしてぜひご検討してみてはいかがでしょうか。
厚生労働省のサイトにて、企業型・個人型確定拠出年金制度について掲載されておりますので、ご参考までにご覧になってみてください。
《 木皿 直己 / 社会保険労務士 》