貸借対照表には会社の歴史が、損益計算書には経営者の性格が見えてくる(個人的な見解かもしれませんが・・・)

 貸借対照表は、決算期一時点の資金の調達と運用のバランスを数字に置き換えたものですが、設立時からの積み重ねが数字になって出てきたりします。設備投資した時期や時代背景、過去の失敗の形跡や借入金の遍歴も見えてしまったりします。順調に内部留保を積み上げる会社もたくさんありますし、バブル期に購入したゴルフ会員権やリーマン・ショック前に購入した利回りの低い不動産投資、現金化できない棚卸資産などいろいろです。

 損益計算書は、決算1年間の収支を数字でとらえたものですが、経営者の性格が見えることもあります。堅実に売り上げを小幅ながら増加させ、リストラせずに従業員に利益を還元する会社もありますが、売上増加と事業拡大ばかり考え、キャッシュフローが追い付かず黒字の危機なんて会社もあります。派手さはなくて売上は現状維持、できる努力で利益率を少しずつでも改善している会社などいろいろです。

 資金繰りや事業計画、労務管理や税金のことなど社長の悩みは尽きることはありません。ビジネスでお役に立てるように一緒に頑張るのが士業です。是非、社長の悩みを一度、専門家に相談してみてください。

 《 加治 直樹 / 特定社会保険労務士 》