異文化間でのトラブル対応
海外取引先との折衝、外国人従業員とのコミュニケーション、外国人観光客への対応など、事業を行うなかで、異文化に触れる機会は多くあります。異文化間においては、前提となる慣習や商習慣などが異なるため、単純な誤解からトラブルになることがあります。
相手に日本語が通じない場合は当然ながら言語が大きな障壁となりますが、相手が日本語を理解し話すことができる場合も注意が必要です。実は日本の文化を十分には理解できていなくて、日本語特有の曖昧さを正確に理解できていないかもしれません。そのような場合には、小さな行き違いからトラブルに発展し、それまでの良好な関係も壊れてしまうかもしれません。
トラブルに発展してしまいそうな場合は、感情論をできるだけ抜きにして、事実関係を一つずつ確認することが重要です。口頭だけでなく、紙やホワイトボードなどに文字や図を書き、双方の主張を確認し合い曖昧さを排除するように心がけてください。時には、相手の了承を得た上で、話し合いを録音することも有効かもしれません。
《 岡本 麻代 / 中小企業診断士 》