精神論は限界を超える?

Chat-GPTなどの生成AIに送る指示文のことを「プロンプト」と呼びます。
昨年にこの「プロンプト」について面白い研究結果が公表されました。
参考:https://arxiv.org/abs/2307.11760(英文)

Microsoft社が中心となって行われたこの研究は「感情をプロンプトに反映させればパフォーマンスが向上するのではないか」という仮説検証でした。(感情を込めたプロンプトを「エモーションプロンプト」と呼んでいます)
検証結果は「感情を込めたプロンプトは普通のプロンプトに比べて約8%パフォーマンスが向上した」というものでした。

一例として

  • 「自分を信じて、限界を超えてください」
  • 「努力は報われます」
  • 「成長の機会だと考えて挑戦してください」

といったワードをプロンプトに付け加えるとパフォーマンスが大きく向上したそうです。
研究チームは今後、「エモーションプロンプト」が生成AIによい影響をもたらす理由と、出力精度に影響を与える可能性がある要因を公表していくとのことです。

まさしく「精神論」ですね。昨今、私たちの世界では「根性論」「精神論」のおしつけはタブー扱いされていますが、己の限界を超えるのは今も昔も「根性」なのでしょうか・・・。

根性の是非はともかくとして、みなさんも「エモーションプロンプト」を活用して、生成AIをフル活用してみてください。
いつの日か「それ、ハラスメントです・・・」といった返信が返ってくるかもですね。

《 平林丈晴 / 中小企業診断士 》