子どもに事業を継いでほしい ③
呼び戻しのタイミングの1番目は23~26歳
ゼロから親の会社でやり直しが可能です。現場の仕事を若手と一緒になって学び、共に成長することが出来ます。
仕事の引継ぎに必要な資格や、免許取得もじっくり時間をかけて対応することが出来ます。
何よりも、現社長がお若い時ですから、一緒に現場で働くことによって、仕事の面白さも、目に見えない会社の価値も、手取り足取り教えていくことが出来ます。
そして、早い時期に肩書を与え、取締役登記も実施して、後継者の心構えを作り込んでいきます。
お子様を呼び戻すタイミングの二番目の山は32~35歳
仕事を始めて10年。働くことの意味も、現場での仕事にも慣れて、いっぱしの働き手として会社で期待されていたでしょう。
本人も自分は会社で大切にされているという思いから、モチベーションも高く、気分良く働いてきたと思いますが、企業は競争社会です。
誰かが昇進し、誰かが取り残されます。
遠隔地への転勤命令や、関連会社への出向も有り得るのです。
お子様の身の上に何かが起きている可能性を見出して、戻っておいでと声をかけてみましょう。成功例の多い年代です。
お子様を呼び戻すラストタイミングは42~45歳。
この年代なら、まだ新しい環境に適応して、全く違う仕事でもリスキリングできます。
今までのキャリアを捨てて、親の元に戻る、人生の一大決心が起きる時でもあります。
特に事件になりがちなのが、親世代の病気や介護の発生です。
この年代は厄年とも言われており、親世代が高齢化するときでもあります。
突然の事件が起きてから呼び戻されるのではなく、「事業承継計画」で事前に準備を行うことが成功の前提となります。
《 内藤博 / 中小企業診断士・事業承継士 》
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