社員の健康が企業の未来を変える
「健康経営のススメ」
最近、「健康経営」という言葉が注目を集めています。普段からなじみのある福利厚生や健康診断ではありません。従業員の健康を企業戦略の中核に据える取組みのことを「健康経営」と言います。
なぜ今「健康経営」なのか、理由は明快です。健康な社員は、生産性が高く、欠勤も少なく、企業の業績向上に直結します。加えて、メンタルヘルス対策やフィットネスプログラム、快適な職場環境の整備などの施策は、社員の満足度やエンゲージメントを高め離職率の低下にもつながります。
さらに注目すべきは、「健康経営」が企業のブランドイメージや社会的信用にも大きな影響を与えることです。「人を大切にする会社」としての評判は、優秀な人材を惹きつけ取引先からの信頼にもつながります。
もちろん一朝一夕にできるものではなく、企業理念に沿った基本方針の策定、リーダー層の模範行動、具体的な健康目標とその進捗管理、定期的な評価と改善、それらの積み重ねが「健康経営」という文化を社内に根付かせていきます。
これからの企業の競争力は、「どれだけ人を大切にできるか」がカギとなります。
社員の健康という「資産」への投資は、未来の成果となって返ってくるものです。
《 深町 一隆 / 中小企業診断士 》