事業承継・M&Aのセカンド・オピニオンとは?
今回は、事業承継の中で、第三者様への承継、いわゆるM&Aという考えがあります。会社の売り手と買い手がいて成り立つM&A市場は、近年、活発化されていると言われます。一方で、事業承継がなかなか進まないという話も聞きます。初回は入口である「後継者」にスポットをあてました。今回は、事業承継・M&Aにおける売り手と買い手の気持ちを鑑みて『セカンド・オピニオン』という考えについて少しお話し致します。
M&Aの事業承継における売り手の方と買い手の方はそれぞれどのような気持ちでしょうか。特に会社の売り手の方は、一生でも何度も会社を売ることは無いと考えられます。この会社価値・株式価値は妥当なのか?譲渡契約書の内容はこれでいいのか?そもそも誰に相談すればいいのか?などです。一昨年、令和6年8月に改訂された「中小M&Aガイドライン(第3版)」では、そのような決断に迷われた時、「セカンド・オピニオン」を聞いてみる重要性が各所に述べられております。
医療の場ではよく聞く「セカンド・オピニオン」ですが、事業承継・M&Aの場合、「中小M&Aガイドライン(第3版))」P19では、以下の通りに定義されております。
「セカンド・オピニオン(「他の支援機関への相談」ともいう。)とは、中小M&Aを行おうとしている者が支援機関と契約を締結する際や、支援機関から受けた助言の内容の妥当性を検証したい場合等に求める他の支援機関による意見や助言をいう。」
また、同じくガイドラインでは、以下の場合などにセカンド・オピニオンの有効性を唱えています。
① 仲介者(*1)・FA(*2) を選定する場合や仲介契約・FA 契約の締結時
業務の具体的な内容や報酬の妥当性等など中小M&A に関する希望条件であるとして納得できるかどうかなど必要に応じて第三者に意見を求める時。
② 最終契約の交渉・締結
最終契約の内容や最終契約前後の対応について慎重に検討しなければならない時。
なお、契約内容によっては、契約後に他の支援機関などにセカンド・オピニオンを許容しないケースがありますので、 注意が必要です。

| 【出典】中小M&Aガイドライン(第三版)P18より、筆者加筆 |
「M&A 支援機関登録制度」のホームページ(https://ma shienkikan.go.jp/ jp/)では、同制度に登録された支援機関の手数料の算定基準の公表をしています。(最低手数料の額や報酬基準額といった算定基準の内容です)是非、ご参考になさってください。
お話しした通り、一生に数える何度も無いであろう会社の売り買いです。事業者皆様のお考えに即し、良きセカンド・オピニオンがもらえる専門家に巡り合えたらと考えます。ネリサポでは、事業承継に関するさまざまなご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。
*1 「仲介者」とは、売り手の方、買い手の方の間を取り持ってくれる方です。不動産屋さんの仲介のイメージに似ています。
*2 「FA」とは、売り手の方、買い手の方のいずれかの方について、アドバイスや交渉をしてくれる方です。プロ野球選手の大リーグへ移籍の際の交渉役の方のイメージが近いかも知れません。
《 森 彦明 / 中小企業診断士 》

