一人だけの事業だからこそブランドが大切

「ブランド」という言葉から何を連想するでしょうか?

まずは、高級店などで販売されている有名なロゴマークが入った服飾品ではないでしょうか?
確かなものを正規なルートで販売することで、同じ機能を果たす類似品よりも高額で販売することができます。

しかし、「ブランド」の重要性は、世界的な知名度の高い企業に限ったことではありません。
また、モノだけではなくサービスにもブランドは必要なものとなります。

「ブランド」という言葉は、畜産農家が自身で所有する放牧牛に対して、「自分のもの」ということを示すために焼き印(Burned)を押していたことがルーツとなっています。良い餌を与えて丹精込めて育てた自分の牛が、他の牛と入れ替わってしまっては大変ですね。つまり、子供の持ち物に名前を入れることと同じく、持ち主が間違えないようにしていたことが始まりです。

競争が激しい今日、似たようなモノやサービスの情報が氾濫しており、「他と何が違うのか」ということが問われています。そして、違いがわからない場合、価格の安いものから優先的に選ばれてしまうことになります。

では、どうしたら違いを明らかにすることができるでしょうか?
商品やサービスの品質の高さや立地の良さだけではなく、その提供する人自身がどんな人かによって、価値に大きな違いが出てきます。
特に広告費を十分にかけることができない状態で、一人だけで事業を行う場合は、それが顕著です。時々、スーパーで生産農家の顔写真が入っている野菜を見かけますが、これもその一環と言えます。

価格の安さだけではなく、提供する価値とは何なのか、それをどのように示していくのかといった対策を伝えていくことが大切です。
例えば、プロフィールを工夫してPRする、ブログで考え方を伝えていく、顔を見せて安心感を出す、といったこともその一つになります。
これはサービス業だけではなく、小売業についても提案力を活かした販売を行う際に有効です。

もし、「何を伝えたら良いのかわからない」という場合は、お気軽にネリサポへご相談下さい。

第三者に客観的に指摘してもらうことも有効です。

《 鈴木 香織 / 中小企業診断士 》