小規模企業白書(2024年度)

一般的に、「経済白書」や「中小企業白書」は広く知られていますが、実は「小規模企業白書」も2015年から「中小企業白書」とともに毎年発刊されています。

中小企業基本法では、中小企業の中で製造業やその他の業種であれば従業員が20人以下、商業(卸売業・小売業)やサービス業では従業員が5人以下の企業が「小規模企業」と定義されています。日本全体の99.7%が中小企業ですが、そのうち小規模企業が占める割合は84.5%になるため、なんと日本の事業者の約85%が小規模なのです。

最新の小規模企業白書2024年度版は、以下のような課題への対応を挙げています。

小規模事業者は、中小企業と比べ厳しい経営環境にある中で、コストを把握した適正な価格の設定や、顧客ターゲットの明確化に取り組むことで、売上高の増加につながることが期待できるほか、支援機関の活用も効果的である。
また新たな担い手の参入も生産性向上の効果が期待できる。開業費用の少額化が進んでおり、創業にチャレンジしやすい環境となる中で、創業に挑戦する若年層が増えている。
小規模事業者を支援する支援機関の活用効果は高く、一方で人員不足が顕在化しており、支援体制の強化が必要である。   

データに基づいた売上増加や利益黒字化に結び付くための方策、具体的な事例なども挙げられております。

以下が「小規模企業白書」2024年度版のリンクです。全文を読むのは大変だと思いますので、動画をご覧になったり、PDF「概要」だけでも読まれることをぜひお勧めします。

https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/syoukiboindex.html

《 飯泉 悟 / 中小企業診断士 》