生成AIサービスの利用状況

最近話題となることが多い生成AIですが、総務省が2025年に報告した情報通信白書の内容に基づいて
生成AIの利用状況について解説します。

1.各国別生成AIの利用経験

過去に生成AIサービスを過去に使ったことのある人の割合は、日本では26.7%でした。
他方、中国やアメリカ・ドイツは何れも約60%以上となっています。
他国ではすでにAIが当たり前の道具になりつつありますが、日本は明らかに出遅れています。

(出典:2025年7月 情報通信白書)

2.日本における年代別利用率及び利用用途

 調査によると年代によって利用率が異なります。
 ・20代の利用率が高い。
 ・忙しい30代は低く、管理職世代の40代になると利用率が高くなる。

 また世代によって使い方の傾向が異なります。
 ・20代:AIを相棒のように公私に使いこなす。
 ・30代:企画の相談等壁打ち相手。
 ・40代:調べ物、検索(Googleの代わり)
 ・50代~60代:挨拶状などの文書の作成。

(出典:2025年7月 情報通信白書)

3.利用しない理由

「使っていない(過去使ったことがない)」と回答した人を対象に、利用しない理由について質問したところ、「自分の生活や業務に必要ない」との回答が1位でした。そして「使い方がわからない」が高い回答率であり、まだ利用のハードルが高いことがうかがわれます。また、「魅力的なサービスがない」と回答した者も多い結果になりました。つまり、「必要性を感じていない」ので、手間をかけて覚える意欲が低くなり「最初の一歩が踏み出せない」状態と推察されます。

(出典:2025年7月 情報通信白書)

それでは、本当に魅力的なサービスがないのでしょうか?自分の仕事に必要ないのでしょうか?
最近は、成果に直結するAIが続々登場しています。
例えば、
・販売促進:マーケティング戦略の立案
      広告文・SNS投稿の高速化
・事務効率化:売上分析、顧客管理、議事録・メール文作成の自動化
・企画:新商品や新サービスの企画、営業資料の作成

まず使い方を覚えて、少しずつできることを広げていくことをお勧めします。
自分のビジネスにあった生成AIの使い方について、ネリサポなどの支援機関に相談してみることも有効です。

《 川村 要一 / 中小企業診断士 》