創業融資の申込金額の決め方

創業融資の申込み金額を「いくらにすれば良いか」悩まれる方が多くいらっしゃいます。少なすぎると資金がショートしてしまいますし、多くし過ぎると必要金額の妥当性の観点から審査が通らなくなるからです(自己資金と借入金額のバランスも含む)。

設備資金(工事、什器備品、車両等)は見積りを取ればすぐに必要金額が分かります。一方で運転資金(仕入、外注費、人件費、家賃等毎月発生する費用)の必要金額を算出するのは簡単ではありません。一般的には3~6か月、業種によっては12か月分の費用を確保しておいた方が良いと言われることあります。しかしながら、実際には主に以下のような点に左右されるので何か月分が良いかは一概には言えません

<必要運転資金に影響を与える要素>
・売上高見込みの確度が高いかどうか
・売上は何か月後に入金されるか
・在庫を持つ必要がある商売かどうか

そこで以下のような資金繰り表を作成の上、融資申込金額を検討してみて下さい。資金の流れや各月の預金残高の見込みを「見える化」できるので、申込金額を検討しやすくなります。

創業時の資金繰り表

創業時の資金繰り表を作成する時のポイントは以下の3つです。

<作成時のポイント>

  1. 開業(店舗ならオープン)までの資金繰りも考える
  2. 売上高の計画は保守的に設定する(但し、ずっと売上ゼロはやめましょう)
  3. 現預金の「底」でも最低2か月分の支払を賄えるように借入金額を設定する。

「3」の"最低2か月分"の意味についてです。もしも前月末時点で支払1か月分の残高しかないと、「25日に支払い→月末に入金(支払先行)」といった月中の資金繰りの場合、支払が相当ギリギリになってしまうからです。 創業時の資金繰り表のフォーマットをダウンロードできるようになっていますので是非ご活用下さい。

資金繰り表フォーマットのダウンロードはこちら↓

《 森川 泰裕 / 中小企業診断士 》