中小企業診断士が巡る、練馬の街 ~リボルト東京~

リボルト東京代表の小暮義久さん

今回は2023年12月に練馬区高松にオープンした「リボルト東京」について紹介します。
代表の小暮義久さんは大手カーコーティンググループに約10年勤務した後、当店をオープンしました。
これまでに施工した車は数千台に及びます。

洗練された技術で愛車を守る
ガラスコーティング施工専門店

店舗情報

店舗名:リボルト東京(REVOLT東京)

住所 :東京都練馬区高松6丁目23-13

取扱サービス:車やバイクのコーティング施工(セラミック・ガラスコーティング専門店)

代表は、大手では対応できない難易度の高い施工方法も採用しながら「多くのお客さまの願いを実現し、喜んでもらいたい」との想いで同店をオープンしました。なお、同店は代表が理想とする高品質のコーティング剤を供給するREVOLTグループのFC店の形態を選択しました。

当店がターゲットとする顧客ニーズは以下の通りです。

  • 車を大切にし「綺麗さを保ちたい・綺麗にしたい」と考える方々
  • 施工作業者や施工環境等が分からず、大切な車を任せることに不安がある方々

オープンから1年ではありますが、事業は軌道に乗っています。
この成功の秘訣は「ターゲットを中心にしたマーケティングミックス(①商品・サービス、②価格、③店舗、④プロモーション)」にあると推察されます。

1.商品・サービス

●最適な道具の選択
コーティングの工程は大きく「下処理」と「コーティング剤の塗布」の2つに分かれます。
特に下処理工程の出来が最終的な仕上がりを大きく左右します。中でも重要な工程は研磨です。研磨はコンパウンド(研磨剤)、バフ(研磨工具)、ポリッシャー(バフを回転させる電動工具)を用いて施工します。当店ではコンパウンド約20種類(用途とメーカーの違い)、バフ約20種類(厚みの違い等)、ポリッシャー約10種類(震動の違い等)を取り揃え、車の色の濃淡やボディの形状、車の状態に合わせて最適なものを選択しています。

●丁寧な仕事
大手では1日で終わらせる施工を当店では新車で2~3日、経年車で4~5日かけて施工しています。コーティング剤の塗布工程では、車の色や形状により「ムラになりやすかったり、ムラがみえやすかったり」します。何度も何度も丁寧に確認しながら仕上げていきます。

コンパウンド
バフ
ポリッシャー

2.価格

平均的な客単価は15~16万円程度です。同水準のコーティング剤を使用した施工では比較的リーズナブルな価格帯に抑えています。

3.店舗

コーティング施工に特化した空間
最高の仕上がりを実現するためには「①作業者の技術」、「②最適な道具の選択」、「③コーティング剤の品質」の他、「④施工環境」も極めて重要な要素です。そのため、当店では以下のような環境で施工を行っています。

  • 密閉:完全室内。砂埃や天候による悪影響を受けないようにしています
  • 照明:天井には白色の大型LED照明と暖色の照明を設置。また、サイドから照らせる可動式の照明設備も保有しています。これにより、異なる色の光を当てたり・異なる角度で光を当てたりしながら仕上がりを確認できます
複数種類の天井照明
壁掛けスポット照明
サイド照明

相談しやすい雰囲気
ショールームのようなシックな内装と落ち着いた雰囲気のBGMにより相談しやすい雰囲気にしています。

落着いた雰囲気の店内

4.プロモーション

●新規顧客の獲得
ネット広告で認知を獲得し、自社HPやInstagram、YouTubeへの流入を促しています。そして、自社HP等では豊富な施工例を掲載しています。その他、口コミに対する返信対応も愚直に行っています。取扱商品の価格帯から、即決するというお客さまは少ないです。複数のプロモーションツールを活用して、丁寧に興味の喚起や安心感の醸成を図っています。

●リピート需要の獲得
接客面では「不安があったら相談して下さい、聞いて下さい」というスタンスを大切にしています。また、施工後1年経過時にご案内やお電話でフォローを行っています。

まとめ

以下は上記の内容をまとめたものです。ターゲットを中心としたマーケティング活動を実践している、とても参考になる事例であると感じました。

ターゲットを中心にしたマーケティングミックス

代表の小暮さんからは「自分で考えて工夫したことによって問題をクリアし、お客様に喜んでもらえた時に大きなやりがいを感じる」、「お客さまと長い付き合いをしていきたい」等のお話がありました。技術力だけではなく、お客さまに寄り添う姿勢が当店の成長に寄与していると感じました。今後の益々の発展が期待されます。

中小企業診断士森川泰裕