『引き算』で儲かるの?
1 『引き算』で儲かるの?
売上が伸び悩んでいる。何とか売上を拡大しないと。
お客様数や売上点数を伸ばす際に「掛け算」の計算式「売上=客数×客単価」を考えると思います。一方、パッと考えると経営に「引き算」は当てはまらなそうに思えます。しかし、現在、「引き算」であることに特化して儲けているお店は多々あります。
皆さんも、街中で見かけませんか?「汁なし担々麺」、「洗髪しない理髪店」、「女性専用フィットネスジム」、「本日、ロールケーキの日!」などなど枚挙にいとまがありません。これらのお店は、それぞれ「普通はあるもの」から、何かを『引いて』お客様へ届けています。
それぞれ通常の『軸』をずらし、商品やサービスを絞り込み、顧客のノイズを減らすことで、対象のターゲットお客様を絞り込んだりしています。自社の『強み』を活かして、『尖っている』ワケです。このような状況をマーケティングの言葉では、「One to Oneマーケティング」とも言います。
2 『引き算』で業務が楽になるの?
業務の中で、『生産性を向上させる』という言葉はよく使われます。『生産性向上』と言うと分かりにくいかもしれませんが、簡単なところでは今やっている業務で「ムリ・ムダ・ムラ」が無いかを見極めて、その業務を無くせないか・一緒にできないか・順番を変えられないか・簡素化/省力化できないか、という目線で『引き算』をしてみるということです。
「無くせないか・一緒にできないか・順番を変えられないか・簡素化/省力化できないか」をECRS(イクルス、またはイーシーアールエス)の原則と言います。
皆さんのご家庭でもありませんか?浴室で、ボディーソープ・シャンプー・リンスの置く位置を使う順番に置き変えてみると目をつむっていても間違えないとか、ゴミを出す時は、出かける時にゴミを一緒に持って行くとか。普段でもさりげなく行っていると思います。こんな考えを仕事にも取り込んでみてはいかがでしょうか。
以前お伺いした洋菓子屋さんも、ある日を「ロールケーキの日」としたことで、その前日の仕込みが楽になり、他の仕込みも進んだ。1日の売上も上がった。というケースもありました。
職場の皆さんで行う業務の順番を変えたり、やりにくい2つの作業を同時に作業してみたら上手くいったなどです。日頃、アレッ?と思っていることをちょっと変えるだけで、『引き算』から塵も積もれば山となる『生産性の向上』が生まれます。

3『引き算』をビジネスに活かすには?その効果は?
日頃、ちょっと気になっているコトがあれば、皆さんでポストイットなどに書き出しておくことをお勧めしています。1ヵ月間、皆で出し合ってみると、意外にも同じコトを感じていたり、その作業に対して自分なりの工夫で業務をしやすくしている人がいたりします。オフィスでその情報を交換し、行動や業務を変えてみることで、仕事がスムーズになったりします。まずは簡単なことから始めてみてはいかがでしょうか。
今年4月から日本全国のよろず支援拠点にも「生産性向上支援センター」が設置されました。もちろん、引き続きネリサポにおいても、これら日頃の業務、管理的な業務、経営的な目線のために、『軸』をどの方向にずらせばいいのか?自社の『強み』は何なのか?『引き算』だけでなく四則演算から発想した起業のアイデアなど、事業者皆様の様々なご相談にのっております。お気軽にお問い合わせください。
《 森 彦明 / 中小企業診断士 》
<参考図書> 『引き算する勇気 会社を強くする逆転発想』(岩崎邦彦 著)
<関連サイト>
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