中小企業退職金共済制度

中小企業退職金共済制度をご存知でしょうか?昭和34年に国の中小企業対策の一環として制定された「中小企業退職金共済法」に基づき設けられた制度です。

最近の採用難を受け人材確保や定着のために、従業員の福利厚生のために退職金制度の導入を検討される事業主の方も多いと思います。この制度は中小・零細企業において単独では退職金制度をもつことが困難である実情を考慮して、中小企業の相互扶助の精神と国の援助で退職金制度を確立し、これにより従業員の福祉の増進、雇用の安定を図り、中小企業の発展に寄与することを目的としています。

 要件に該当する中小企業等の事業主が雇用する従業員を対象に、中退共本部と「退職金共済契約」を結び掛金を全額事業主負担で金融機関に納付していくことになりますが、掛金は法人企業の場合は損金、個人企業の場合は必要経費として認められます。対象従業員が退職時は従業員の請求に基づき、中退共本部から退職金が直接従業員へ支払われます。

初めて中退共制度に加入する事業主等への助成も有ります。安定した雇用のためにも、退職金制度構築を検討してみてはいかがでしょうか。

《 門脇 智恵 / 社会保険労務士 》