IT導入補助金2024について

中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けた ITツール（ソフトウェア、サービス等）の導入を支援する補助金、IT導入補助金の2024年度第1次交付申請受付が2024年2月16日より開始されました。今回は2023年度のIT導入補助金との違いをお伝えいたします。

１．インボイス枠の拡充
2023年度ではデジタル化基盤導入類型枠とされていた枠がインボイス枠に替わりました。インボイス対応類型のITツールはインボイス制度に対応していることが要件となります。また50万円以下までの補助率が小規模事業者のみ2023年度の3/4から4/5に引き上げられました。

２．ECサイト制作が補助対象事業から外れる
2023年度まで、デジタル化基盤導入類型枠にて補助対象事業であったECサイト制作が、引き継がれたインボイス枠では対象外とされました。それとともに業務プロセスの機能例「決済」に含まれていた「ECサイト用カート」の記載がなくなりました。

３．一般事業主行動計画が加点項目から外れる
2023年度は従業員数100人以下の事業者の場合「一般事業主行動計画」（女性活躍推進法、次世代法に基づくもの）を公表していることが加点対象でしたが、2024年度はえるぼし認定、くるみん認定のみが加点対象となりました。

４．みらデジ経営チェックの取り扱い変更
「みらデジ経営チェック」は2023年度では申請の必須要件でしたが、2024年度はインボイス枠、セキュリティ対策推進枠では必須要件ではなく加点項目へと変更されました

５．賃金引き上げ計画未達の減点項目への明記
過去のIT導入補助金や、中小企業庁が所管する他補助金にて賃金引上げ計画による加点を受けたうえで採択されたにも関わらず、申請した加点要件を達成できなかった事業者については減点される、と明記されました。これまで以上に賃金引き上げへの取り組みが求められることとなっています。

IT補助金2024事務局ホームページ
https://it-shien.smrj.go.jp/

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《 佐藤 三郎 ／ 中小企業診断士 》